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紫のてふてふ。

紫のてふてふ

それは遠く 忘れかけていた


男は 自然をうたい、

緑をかかげ

ああ、すばらしき事に感謝する と叫び

人をつれ

その緑や、海の青を ちぎり、服に 染めて着る。


弱りし、ココロのものは、

その男の叫びを聞き、

この世にて、安堵できる場所は そこにあるかもしれないと

集まり。


紫のてふてふ

羽の粉を そっと 握っていた

気付かれずとばかりに

男は 似たような色にして

ああ、我ぞ、いまや王なり とほくそえみ

人に見せ 

満たされ、嘆くものを蹴り、つつましくせず、着こなした気でいる。


弱き鳥よ、カナリアよ

赤い鳥たちよ あの男の姿を 

あの男の着ている着物の布を



群れて、ちぎり、裂きなさい。




赤い鳥は、

まねた赤、

人を狂わせる 紫のてふてふの色を好かぬ。


大火焔をもって、

燃やしつくしたまへ。


2009-07-10 11:40  nice!(0)  コメント(0) 
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